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FP&A、Financial Planning and Analysis と聞いてどんなイメージをお持ちでしょうか?

直訳すれば、「財務的計画と分析」

何だか上から目線で数値管理だけで実務には役立ちそうも無いし、MBAだかCPAだかの資格を持ったやつが小難しい係数や統計で業績の評価したり、現場を見てもいないくせに勝手に予算や収益計画を決めたり、少しでも計画とズレればうるさいことを言って来そうだし… どうぞお好きに数字遊びでも何でもやってくださいな。という感じでしょうか?

読者が少なからずFP&Aという職種や活動にそんなイメージを持っていれば、あるいは読者がFP&Aの担当者で、多かれ少なかれ “社内で自分がそう思われているのではないか” と感じているとしたら、本書を少しだけ参考にしてFP&Aの活動をもっと現場に身近なもの、そして全ての部門の実務や将来の計画に役立つものに少しずつ変えていって欲しいと思います。そしてそれは会社の業績向上はもちろん、ひいては読者自身の個人業績評価の向上にも必ず貢献するものと確信しているからです。

また、これからFP&Aのキャリア職に就きたいと考えている ”経理実務経験者” の方々や、学校や資格取得の勉強を通して様々な理論を学んだ ”頭デッカチの未経験者” の方々にも、将来、日常業務においてきっと役に立つものになる読み物だと思います。あっ、頭デッカチが悪いとは言っていませんよ。これから身体を鍛えればいいんですから。

正直、意外かもしれませんが、FP&Aは ”知識3割、経験7割” あるいは ”デジタル3割、アナログ7割” 、”思考3割、行動7割” の世界だと私は思っています。

例えば、”ある会社の決算書を見て即座に財務的な問題点と対策をあげなさい” と言われても知識だけでは、せいぜい ”ナニナニ係数によるとナニナニ比率が悪いからナニナニを改善スベシ” までしか出て来ないでしょう。これでは単なる ”役立たずのコンサルタント” です。よく見かけますよね、こういう評論家的な人たち。

改善点を明確にし、協力者を集め、目標達成までのタイムラインと道筋を見せ、達成するまでのサポートを行ない、その成果を明確に財務的指標に表してレポートする。ここまでやって初めてFP&Aとしての存在意義があります。

また、ある程度FP&Aの経験を積んでくると、ややこしい計算など一切しなくても、”どこに財務の歪みが生じているか” を ”アナログ感覚” で決算書から感じ取ることができるようになってきます。”財務的な歪み” は多くの場合、財務の要改善点にも繋がります(時にはその会社の強みになっている事もありますが)。そしてその歪みの詳細を確認するにはどの部門にアプローチすれば良いか、どの順番から調べたら良いか、どんなプロセスに問題があるかの想定までわかるようになってきます。(もちろん、実際の解決のためには現場に入らなければ何もわかりません)

本書ではP&Aの担当者(*)の立場に立ち、このような経験値を少しでも早く、そして確実に習得するための実践的な方法をいくつか提供できればと考えています。

(*)以下、FP&Aの担当者を便宜的にフィナンシャルコントローラーあるいはコントローラーと称します。一般に外資系企業におけるフィナンシャルコントローラーはFP&A業務の他にも多くのロールを課せられますが、文字通りのFP&Aの業務だけではその職務をまっとう出来ないと考え、本書ではあえてそう呼びたいと思います。

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